i-papax’s blog

経済的にも身体的にも健全な状態を維持・向上するための『資産形成』や『生活防衛』、息抜きとしてこどもと一緒に採取した『いきもの』などについて発信します。

暴落時に購入した優良株は金の卵を産む鶏になる①:トヨタ自動車

暴落時に購入した優良株は金の卵を産む鶏になる①:トヨタ自動車

はじめに

 コロナショックによる株価の低迷で、投資を始めるのに良い機会だと考える方が多いためなのか、ネット証券口座の新規開設数が増えているようです。最近は少し株価が戻ってきていますが、コロナショックによる世界経済への影響を考慮すると、今後、株価の再度の下落や低迷が続くかもしれません。
 私が株式投資を始めたのはリーマンショックにより株価が低迷しているときでした。今振り返ると、このようなタイミングで優良な株を購入し、ホールドし続けたことが、資産の拡大と不労所得の増大に寄与しています。株価が上昇しても、基本的にはホールドし続け、キャピタルゲインを積極的には取りに行かないため、短期間で大きく資産を増やすことはできませんが、今回の株価暴落においても含み益がかなりある状態なのでストレスはほとんど感じていません。手間もあまり掛からないのでサラリーマン兼業投資家にとっては一つの投資スタイルに成るのではないかと思います。
 未来のことは分かりませんが、過去を振り返ることはできます。かといって未来が過去と同じようになるとは限りませんが、いくつか実例を紹介させて頂きたいと考えています。何かの参考になれば幸いです。

 

トヨタ自動車(証券コード:7203)の場合

購入タイミング 

 図1はトヨタ自動車(証券コード:7203)の株価チャート(月の終値)です。私は同社の株を2009年3月に2,988円で購入しています。この当時、同社の株価はリーマンショックによる暴落からほんの少し回復しつつある状況であり、リーマンショック前の高値に対して40%に満たない状態でした。割安だと判断しつつも、不況下という不安を持ちながら購入しました。

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図1 トヨタ自動車の株価チャート(月の終値)

 

 リスク許容度

 当時、投資初心者だった自分にとって、のちのち重要になったのがリスク許容度です。株の購入に使った資金は生活費とは完全に別枠とし、万が一、失っても生活に影響がない範囲に限定しました。このため、仮に業績が悪化し、株価が下がっても、将来性がある場合はホールドし続けることにしていました。また、逆に株価が上がっても、将来、さらに伸びる可能性がある場合はホールドし続けることにしていました。本業(サラリーマン)がメインの生活のため、短期的な業績は追い切れないので、5~10年先にどうなのかをざっくり追う感じです。

 

下落局面

 株式購入後、株価は順調に推移し、約4ヶ月で30%程度上昇しました。短期的なキャピタルゲイン狙いではないので、このタイミングでは売らなかったのですが、株価はその後、下落基調となり、最安値では約20%下落しました。結局、株価は約3年間低迷することになりましたが、同社の業績改善に向けた取組みなどに期待して、損切りすることなくホールドし続けました。この際、比較的気楽にホールドできたのは、投資資金のリスク許容度が高かったためです。また、業績低迷のため減配になったとはいえ、配当は出ていましたし、少ないとはいえ貸株による毎月の貸株金利収入といったキャッシュフローがあったことで、あまりストレスなくホールドできました。

 

 上昇局面

 2013年になると業績の改善に伴い株価は上昇しました。2015年5月には株価が買値の2.8倍を超えました。このタイミングで売れば大きなキャピタルゲインを得られたのですが、売りませんでした。キャピタルゲインを得て次の優良株に振り向けられれば、資産の増加は加速します。自分に銘柄選別の能力があり、頻繁に売買できる時間があればその道を選んだかもしれません。しかし、本業(サラリーマン)のため、平日はほとんど時間が無く、休日も家族との時間を優先するので、想定外の事象が起こらない限り、そのままにしておくこと(ホールド)を基本としました。

 

キャッシュフロー

 同社の株をホールドし続けている理由の一つが、株式保有により得られるキャッシュフロー(不労所得)です。図2にトヨタ自動車の配当金の推移を示します。同社の配当は、2000年から2008年は増配が続いていましたが、業績悪化により、2009年、2010年と2年連続で減配しています。このため、今回のコロナの影響で業績が悪化すれば、減配する可能性はあります。

 リーマンショックの際、一旦、配当は下がりましたが、業績の回復により2014年にはリーマンショック前を超える配当を実現しています。その後、増配が続き2019年には1株220円に達しています。連結配当性向は30%台前半なので無理な状況ではありません。1株220円の配当は、買値換算では、7.4%と高い配当利回りになります。また、これまでに得られた配当の総額は税引き後で株の買値の4割弱を賄っており、現状と同水準の配当が続けばあと8,9年で投資元本は回収できます。

 さらにわずかですが、毎月時価評価額に対して貸株料(金利:auカブコム証券0.02%)を得ることも可能です。貸株料についても株価上昇により、買値換算であれば貸株の金利は実質2.2倍程度(4/20の株価で換算)と考えることができます。

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図2 トヨタ自動車の配当の推移

今後について

 自動車業界は、CASE(Connected(つながる)、Autonomous(自動運転)、Shared & Services(シェア・サービス化)、Electric(電動化))と呼ばれる変革の時代を象徴するキーワードで表現される大きなパラダイムシフトの最中といわれています。異業種からの参入も活発で、自動車の役割や業界のプレイヤーが変わることが考えられる中、同社は、NTTと提携し、スマートシティービジネスの事業化に向けて協業を進めると発表しました。厳しい競争が待ち受けていますが、次への施策を打ち続ける同社を応援するためにも、引き続き、『金の卵を産む鶏』として長期間ホールドする予定です。
 なお、同社の株の買い増しについては、現在の株価水準ではしない予定ですが、2番底、3番底が来て株価が大きく下げる場合には買い向かうコトになると思います。

 

(投資は自己責任でお願いします)

 

 

 

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